2022年1月1日
一般社団法人組込みシステム技術協会
組込みシステムセキュリティ委員会
IoTセキュリティ教材提供業務の移管について
一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA) は独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) が2020年11月18日公開した、IoTセキュリティ教材を2022年1月1日より、管理運営することになりました。
IoTセキュリティ教材とは
IPAは、IoT機器やシステムを構成するソフトウェアに求められるセーフティ、セキュリティ要件、およびリライアビリティ要件に関する開発者向けの指針「つながる世界の開発指針」を策定し、安全・安心なIoT機器やシステムの設計・開発の推進に努めて参りました。 安全・安心な機器やシステムの開発のためには、セキュリティや安全性の専門家ではなく、システムの設計・開発に関わる技術者や、今後関わるであろう学生も必要な知識やスキルを身につける必要があると考えます。
そこで、「つながる世界の開発指針」で示した知識や技術を有する実践的なIT人材を育成するための教育方法や教材等を開発しました。
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15コマから成る教材の概要をシラバスの形としてまとめました。ねらい、到達目標、構成、参考書、前提知識・技術、成績評価方法等を記載しています。
15コマ各回のテーマと主な項目
回 | テーマ | 主な項目 |
01 | IoTのビジョンとIoTセキュリティ | IoTの特徴、IoTセキュリティの侵害事例、IoTのアーキテクチャ、IoTセキュリティのガイドライン |
02 | IoTデバイスと実世界インタフェース | 組込みシステム、IoTデバイス、組込プロセッサ(MCU)、リアルタイム処理、デバイスインタフェース |
03 | 制御システムセキュリティ | 制御とは、センサーとセキュリティ、工場の制御システム、制御系ネットワーク、重要インフラのIoT化 |
04 | IoTネットワークとエッジコンピューティング | IoTネットワークに対する脅威、IoT無線ネットワーク、IoT向け通信プロトコル、エッジ(フォグ)コンピューティング |
05 | ハードウェアセキュリティとセキュアデバイス | IoTのハードウェア攻撃、非侵襲攻撃、侵襲攻撃、半侵襲攻撃、改ざん対策レベルと攻撃難易度 |
06 | IoTデバイスのセキュリティ(演習) | IoTデバイスのデータ保護、暗号鍵、暗号通信、平文通信、なりすまし、TSIP |
07 | 車載エレクトロニクスのセキュリティ | コネクティッドカーの情報セキュリティと攻撃事例、車載LAN、Black Hat USA、DEFCON |
08 | IoTの機能安全 | 機能安全と本質安全、安全分析手法(リスク分析、ハザード分析)、セキュリティとセーフティ |
09 | セキュリティ・バイ・デザインと脅威分析(1) | セキュリティ・バイ・デザインとは、ソフトウェア開発ライフサイクル、被害分析、ミスユースケース |
10 | セキュリティ・バイ・デザインと脅威分析(2) | 攻撃分析、脅威モデリング、アタックツリー、脅威分析、セキュリティ設計、セキュアプログラミング、検証 |
11 | IoTの脅威分析 (演習) | スマートホームの脅威分析、IoTデバイスの脆弱性検査計画 |
12 | IoTを取り巻く法制度 | IoTの法的定義・構造、Internet・of・Thingsそれぞれに関する法、利用者の保護に関する法、課題と展望 |
13 | IoTセキュリティの運用と規格 | 記録・ログ、セキュリティアップデート、IoTセキュリティ情報の収集と共有、IoTセキュリティの規格・認証 |
14 | IoTの脆弱性検査(演習) | スマートホームの脆弱性検査1 |
15 | IoTの脆弱性検査(演習) | スマートホームの脆弱性検査2 |
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教材の利用にあたっては「教材利用許諾条件書」の記載条項への同意が必要です。◎ 教材利用許諾条件書の概要
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(JASA 組込みシステムセキュリティ委員会)
2022年1月1日 | 公開 |
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