組込みシステム(携帯電話、家電機器、自動車、航空機、ロボット、産業機器などコンピュータを組み込んだ機器)を実現する組込みソフトウェアはハードウェア性能の向上や機能要求の高度化とあいまって、飛躍的に規模が大きくなり、複雑になってきました。組込みソフトウェア技術の水準が今後の我が国の国際競争力やものづくりの水準を左右するといえます。
また、今後の社会基盤や人間生活を大きく左右するIoT(Internet of Things:あらゆるものにコンピュータが入り、ネットワークでつながれる環境)は、大量の組込みシステムがネットワーク化するシステムのため、組込みソフトウェア技術者の層の厚みが、それを実現する鍵を握っているといえます。
一方、現状の組込みソフトウェア技術者の不足は大きな問題となっています。JASA内においても、業界として人材育成の強化と技術者不足が懸念されており、2年以上にわたり、人材育成に関する議論を行った結果、「質の高い教育と技術範囲の標準化指標を提供し、業界全体の活性化を図るべき」との方向性が示され、その具体的な方策として技術者試験を模索してきた結果、ETECの枠組みを創設することとしたものです。
ETECは認定試験ではなく、合否判定はしません。
評価方法で、足りない知識・スキルが明白になり、次に学習すべきポイントが見えます。
組込みソフトウェア開発に関するある一定以上の知識があることを判定します。
上級者の指導のもとにプログラミング作業を行える技術者に必要とされる知識を問います。
大学・専門学校の組込みソフトウェア教育を受けている学生、卒業生、プログラミング経験がなく入社し、社内教育などで育成された組込みソフトウェア・プログラマなど、エントリレベルの技術者が修得していなければならない知識が出題されます。
”中級技術者”として、次の3点を評価します。
試験問題の作成には、各分野で広い見識を培われた教授陣などが携わり、問題の品質確保とレベルの妥当性評価の指揮を執ります。
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