[2]2世帯大家族

登場人物 柴田 裕子(38歳)
柴田 宏(40歳)
柴田 翔太(9歳)
柴田 はるか(7歳)
柴田 喜一郎(74歳)
柴田 美代子(70歳)
家族構成 夫の両親との2世帯
居住地域 静岡県静岡市
住 居 完全分離タイプの二世帯住宅
ペルソナ/
シナリオ
柴田裕子(38歳)は、3年前、以前勤めていた銀行の再雇用制度を利用し職場復帰した。窓口業務の担当で勤務時間は8時半~15時半。復帰当時は、朝晩、自転車で2人の子供を保育園に送り迎えしていた。夫・宏(40歳)も銀行員。平日こそ残業や接待で遅くなるが、土日は基本お休みで暮らし向きも安定している。長男・翔太(9歳)の入学を機に、宏や隣の市に住んでいた義理の両親・喜一郎(74歳)、美代子(70歳)の申し出もあり、両親の土地に二世帯住宅を建て引っ越した。
小1の壁は深刻で、子供の小学校入学を機に退職する同僚もいる中、保育園終了後、小学校が始まるまでの1週間、義理の両親に子供達を預かってもらった。2年生以降も、小学校は4月半ばまで午前授業なのだが、義理の両親のおかげで仕事を休まずに済んでいる。何よりも安心して留守にできることに感謝している。
今では下の子・はるかも小学生になり、夫婦共働きの二世帯生活も定着してきたのだが、義理の両親も高齢なので頼ってばかりいてはいけないと、先日、夫や子供達と家庭でのルールを決めることになった。子供達には毎日朝のゴミ出しと、夕方のお風呂掃除を手伝ってもらうことにした。朝、子供達より早く家を出る時には、学校に行く際に電気を消したり、戸締りやドアの施錠をお願いしている。夕方は子供達の方が帰宅が早いので、台所におやつを用意するようにし、帰宅後には手洗いやうがい、そして窓を解放して空気の入れ替えをして、おやつの後にはテーブルを片付け、宿題や翌日の準備をするよう約束している。お風呂掃除の際には給湯器も使うのでお湯の温度など、心配なこともたくさんあるが、いちいち義理の両親を呼び出しては子供の自立の妨げにもなるので、なるべく自分達でできるようにしたい。とはいえ、大きな事故につながる前に同居祖父母に連絡が行くようにできないものか思案中である。
退社後は夕食の買い物に立ち寄るので、帰宅が17時を過ぎることもある。子供達には、宿題やお手伝いをすべて終えたらテレビを見てもいいと伝えているが、家に帰ると部屋は散らかり放題、ランドセルも片付けずにテレビを見ていることすらある。親が不在ということもあり、放課後の時間の使い方は難しい。最近は物騒な事件も多いので、私の不在時に宅急便などが来ても、呼び出しに応答したり、ドアを開けないよう伝えている。交通事故や連れ去りとか、不安は尽きないが、本当は、放課後は公園で存分に遊ばせたいのだけど・・。