組込み業界の発展と国内産業の
競争力向上に寄与する製品・サービスを表彰

EdgeTech+ AWARD 2023

受賞企業のスペシャルピッチを見逃し配信決定!

※許諾の取れた講演のみ

日本の産業に大きな変化の時期がやって来ています。求められるのはイノベーションです。今こそ新たな技術や製品、ソリューションで、日本経済と企業の成長を確かなものにしなければなりません。そしてイノベーションを生み出す産業として、組込み業界にかかる期待は小さくありません。

こうした状況のもと、EdgeTech+ を主催する組込みシステム技術協会は、組込み業界の発展と国内産業の競争力向上に寄与する、優れた組込み技術や製品、ソリューション、サービス、IoT技術を発掘し、その成果と功績を国内外に広く顕彰する「EdgeTech+ AWARD」を開催いたします。

これからの産業の成長を必ずや支えてくれるであろうソリューション最先端を、ぜひその目でいち早くお確かめください。

受賞企業MAP
EdgeTech+ AWARD 2023
受賞社決定
EdgeTech+ 2023の出展社から応募のあった技術、サービス、ソリューションから、次の賞が授与されました。

受賞社一覧

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    Edge Technology 優秀賞

    スタッフ株式会社

    メタシンク™ アンテナ

    金属はもう障害じゃない

    講評 金属の筐体に取り付けた状態でも高い性能を実現できる無線アンテナ。コンテナや輸送機械、建設機械、足場といった金属体に取り付けたときに、アンテナの感度が低下する問題に対応した。LPWAやBluetooth、Wi-Fi、RFIDタグなどの無線通信に使える。既存のモノポールアンテナに比べ、通信距離を約3倍に伸ばせる。無線端末を金属体に取り付けたときに、無線端末と金属体との間でループアンテナを形成させ、電波の放射効率を高めて性能低下の問題を解決する。人体など金属体以外でも使える。金属体に取り付けた無線端末の性能低下はシステムとして抑えるケースが多いが、本製品はアンテナ単体で性能を改善する提案である点を審査委員会は高く評価した。ユニークな発想であり、アンテナメーカーが新境地を開いたとの意見も出た。労働力不足や高齢化、物流の2024年問題、インフラの老朽化など日本社会が抱える諸問題に対して無線技術は有用であり、その適用範囲を広げる時宜にかなった提案である点も高く評価した。

  • Award Logo

    Edge Technology 優秀賞

    株式会社ファナティック

    真空コンピューターSealed Edge

    コンピューターの常識を変える!腐食に強い高性能コンピューター

    講評 腐食性ガスや液体、粉塵に接したり囲まれたりした厳しい環境で使える産業用コンピューター。例えば硫化水素などの腐食性ガスが発生する石油プラントや化学プラント、温泉地帯、下水処理場などでの利用を想定する。高い気密構造の筐体とCPUボードを冷却する液冷システムに特徴がある。USBやHDMI、LANなどの外部インタフェース用に、気密性の高いコネクタを独自に開発した。CPUボードはMini-ITX規格で米Intel社のCore ®︎i9、Xeon®︎などを載せる。主記憶は最大64Gバイト、外部ストレージはM.2規格の960GバイトSSDなど。OSはWindows®︎10あるいはWindows11®︎、Ubuntuなど。審査委員会は、想定するアプリケーションや利用シーンが明確なエッジの効いた製品である点を高く評価した。エッジコンピューティングの適用領域拡大にマッチした提案であることも評価のポイントだった。発想がユニークなうえに、「真空コンピューター」というネーミングはインパクトがあり、実物を見たくなる気にさせる。企画力とともに、ブランディングの意味でも優れているとの意見も出た。

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    IoT Technology 優秀賞

    加賀FEI株式会社

    EJ5340

    世界最小級のデュアルコア搭載Bluetooth®︎モジュール

    講評 ARM®︎ Cortex®︎ M33ベースのプロセッサを2つ搭載し、それぞれでアプリケーションとネットワークの処理を実行可能な無線通信モジュール。Bluetooth®︎ 5.4(Bluetooth®︎ LEを含む)のほか、ZigBeeやThreadなどの無線通信に使える。スマートホームの規格Matterにも対応する。日本、米国、カナダの電波法認証を取得済みである。外形寸法は5.1mm×11.3mm×1.3mmと小さい。USB、SPI、UART、I2C、I2Sなどのインタフェースを備える。エッジでAI処理を行う小型IoT端末、AR/VR端末、フットネス端末などでの利用を想定する。動作温度範囲は-40〜105℃である。審査委員会は、アプリケーション実行用とネットワーク処理用の2個のプロセッサをコーヒー豆大と小さなモジュールに収め、ホスト用マイクロコントローラを不要とすることで使い勝手と性能を高めた点を高く評価した。「小型化に敬意を表す」との声も出た。セキュリティ面でTrustZone®︎対応の暗号化アクセラレータ「CryptoCell-312」を内蔵している点にも注目した。すでに電波法認証を取得済みで、開発工数とコストの削減を図れる点も評価ポイントとなった。

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    IoT Technology 優秀賞

    キーサイト・テクノロジー株式会社

    IoT Security Assessment

    これ1つで、IoT製品のセキュリティ評価に全対応

    講評 無線レイヤーからアプリケーション・レイヤーにわたる、IoT機器のセキュリティチェックの自動化が可能なテストツール。BluetoothやWi-Fi、Ethernetを利用した通信に対応する。既知の脆弱性をチェックする脆弱性診断、未知の脆弱性をチェックするファジングテストなどの機能を備える。通信リンクの確立後の上位層(TCP/IPやHTTPなど)だけではなく、より物理層に近い通信リンク確立前のプロセス(認証や暗号化など)におけるファジングテストが可能である。REST(Representational State Transfer) APIを利用することで、セキュリティテストの自動化を実現できる。審査委員会では、計測器の領域とソフトウエアの領域の両方に対応したところを高く評価した。無線対応のRFファザーなど、高周波のアナログ信号を得意とする計測器メーカーらしい特徴が出たツールである点に注目する声もあった。オープンソースのツールや商用ツールを複数組み合わせて脆弱性をチェックする既存の手法と比較して、作業工数や運用コストの低減につながるところも評価のポイントだった。

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    オートモーティブ ソフトウエア 優秀賞

    MathWorks Japan

    RoadRunner Scenario

    ADAS/AD開発向けのテストシナリオ作成を誰でも簡単に!

    講評 マウス操作で車両や歩行者の配置や動作(軌跡)、車線変更などを指定し、ADAS(高度運転支援システム)やAD(自動運転)向けテストシナリオを作成するツール。テストシナリオは、速度や距離、衝突までの時間TTC(Time To Collision)などの制約条件に基づき作成する。車両の軌跡は、CSV形式の実車走行データやテストシナリオの業界標準OpenSCENARIO1.x形式のデータをインポートすることも可能。作成したシナリオは、道路網ロジックの業界標準データフォーマットOpenDRIVEやOpenSCENARIOの形式でエクスポートできるので、複数のシミュレータで活用可能である。このほかモデルベースの開発ツールMATLAB/SimulinkやオープンソースのシミュレータCARLAとの連携機能を備える。審査委員会は、自動車エンジニアにとって馴染みのあるMATLAB/Simulinkと連携させることができる利便性に注目し、トータルのソリューションとしての価値を高く評価した。正統派のテスト手法であり、AD/ADASの検証にきちんと取り組んでいる姿勢を評価する声も出た。業界標準のOpenSCENARIO 2.0に対応する点にも注目した。

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    オートモーティブ ソフトウエア 優秀賞

    Foretellix 合同会社

    Foretify

    AD/ADASソフトウエア不具合を起こすシーンの自動探索

    講評 自動運転(AD)や先進運転支援システム(ADAS)のベリフィケーションとバリデーションに不可欠なシナリオの自動作成と、そのシナリオで不具合を生じさせるシーンの自動探索を可能にしたテストツール。シナリオは、自動運転システムが動作する走行環境条件、道路情報、パラメータの範囲と分布、メトリクスなどを制約条件として生成する。テストシナリオ記述言語の業界標準OpenSCENARIOと道路網ロジックを記述するデータフォーマットの業界標準OpenDRIVEなどに準拠する。複数のシミュレータを組み合わせたツールチェーンの構築が可能である。検証の進捗を定量化/可視化する機能を備える。予め定義した検証プランやシナリオ、地図、KPIなどをまとめた検証パッケージ「V-Suites」を用意する。審査委員会は、制約付きテスト生成の手法は以前から存在するが、AD/ADASへの適用に焦点を当てた点を評価した。AD/ADASの検証に正攻法で取り組んでいる点も評価のポイントだった。OpenSCENARIO 2.0にネイティブで準拠し、拡張性や柔軟性に富む点に注目する意見もあった。

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    AI / 生成AI 優秀賞

    株式会社エクスモーション

    CoBrain

    生成AIで上流工程を民主化!要求仕様をチェック&レビュー

    講評 生成AIを活用して要求仕様の作成とレビューを支援するサービス。これまでコンサルタントなどの人手に頼っていた部分の工数や、専門知識をもつ人材の育成に要していた時間の削減につなげる。要求仕様を作成するときの問い合わせに対応するQ&Aボットと、要求仕様書を添削するAIレビューで構成する。大規模言語モデル(LLM)には、Azure OpenAI Serviceで提供されるGPTモデルを使う。①プロンプトによる応答の最適化、②LLMへの並列問い合わせによる応答の高速化、③RAG(Retrieval Augmented Generation:検索拡張)による応答の品質と信頼性の向上などの工夫を行った。RAGによるLLMの品質向上に際しては、USDM形式の要求仕様書の評価/レビューで培った同社のナレッジを外部知識リソースとして用いた。組込み業界における生成AIの活用ではプログラミング効率化に焦点が当たりがちだが、要求仕様の作成とレビューに着目した点を審査委員会は高く評価した。生成AIが注目を集めてから、さほど時間が経っていない2023年10月にサービスをリリースしたことにも注目した。

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    JASA 特別賞

    MedVigilance株式会社

    Φ Ring

    指先1本で健康をリアルタイムに可視化

    講評 精度の高い健康情報の収集機能とNFCによる個人認証機能を備えた指輪型健康管理トラッカー。歩数、カロリー、心拍数、睡眠分析、心拍変動を測れる。利便性とセキュリティ性を高めた製品である。外形寸法は8 x 3.3 x 16.5〜21.8 mm3。重さは4.5〜6g。東京工業大学のCIC(キャンパス・イノベーションセンター)を活用し、ヘルスケアに特化した製品を共同開発した。医療機器認定の取得を目指している。高齢化社会にマッチした製品で、ヘルスケアだけではなく、医療機器としての高いポテンシャルを評価した。

スペシャルピッチ

一次選考通過企業

審査員一覧 (敬称略)

  • 審査委員長

    山田 敏行

    ETカンファレンス委員会 委員長

  • 副審査委員長

    横田 英史

    ETラボ 代表 コンサルタント 技術ジャーナリスト

  • 審査員

    小澤 拓治

    CQ 出版社 代表取締役

  • 審査員

    中山 俊一

    テクニカル・ライター / EJoint 代表

  • 審査員

    西坂 真人

    アイティメディア株式会社 BtoBメディア事業本部 編集局 メディア統括プロデューサー

  • 審査員

    平本 健二

    独立行政法人情報処理推進機構 デジタル基盤センター長

  • 審査員

    志度 昌宏

    株式会社インプレス DIGITAL X(デジタルクロス)編集長

  • 審査員

    板羽 晃司

    株式会社アイスマイリー代表取締役

  • 審査員

    三浦 和也

    株式会社イード レスポンス編集部 編集長

  • 審査員

    星 光行

    ETロボコン実行委員会 本部実行委員長 / ETカンファレンス委員会 副委員長

  • 審査員

    渡辺 博之

    一般社団法人組込みシステム技術協会 ET事業本部長

  • 審査員

    武部 桂史

    一般社団法人組込みシステム技術協会 専務理事

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